質屋の女房(新潮文庫)

安岡章太郎/著
配信開始日: 2018/10/12
価格:572円(税込)
新潮文庫
文芸一般
作品カナ:シチヤノニョウボウシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-113002-6
質屋の女房にかわいがられた男をコミカルに描く表題作、授業をさぼって玉の井に“旅行”する悪童たちの「悪い仲間」など、全10編収録。
哀しい、無器用な劣等生は、社会にうまく適応してゆく人々の、虚偽を見抜く力をもつ……。先天的に、世間に対する劣弱意識に悩まされた著者は、いたずらに自負もせず、卑下もしない、明晰な自己限定力をもって、巧まざるユーモアのにじむ新鮮な文章で、独自の世界をひらいた。表題作ほか、処女作『ガラスの靴』、芥川賞受賞作『陰気な愉しみ』『悪い仲間』など、全10編を収録する。

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安岡章太郎(ヤスオカ・ショウタロウ) プロフィール

(1920-2013)1920(大正9)年、高知市生れ。慶大在学中に入営、結核を患う。戦後、カリエスを病みながら小説を書き始め、1953(昭和28)年「陰気な愉しみ」「悪い仲間」で芥川賞受賞。弱者の視点から卑近な日常に潜む虚妄を描き、吉行淳之介らと共に「第三の新人」と目された。1959年「海辺の光景」で芸術選奨と野間文芸賞、1981年「流離譚」で日本文学大賞、1991(平成3)年「伯父の墓地」で川端康成賞を受けた。

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