性に眼覚める頃(新潮文庫)

室生犀星/著
配信開始日: 2002/11/01
価格:385円(税込)
新潮文庫
文芸一般
作品カナ:セイニメザメルコロシンチョウブンコ
北陸の古都に芽ぐむ春のいたみを物語って、官能の香り高い初期の自伝的名作の表題作をはじめ、みずみずしい短編全七編を収録。
表題の「性に眼覚める頃」は大正八年作。北陸の古都に芽ぐむ春のいたみを物語って、官能の香り高い初期の自伝的名作である。「チンドン世界」は、場末の映画館に見る世俗の世界を、そして「ヒッポドロム」は、サーカス小屋の少女に寄せる作者の淡い思いを描き、また「ゴリ」には、野性の呼び声が悲しく漂っている。ほかに「音楽時計」「医王山」「生涯の垣根」の、全七篇を収録。

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室生犀星(ムロウ・サイセイ) プロフィール

(1889-1962)石川県金沢市出身。私生児として生まれ、僧侶の養子となるが、貧窮のため12歳で裁判所の給仕となり、働きながら文学を志す。萩原朔太郎らの知遇を得、1918(大正7)年に処女詩集『愛の詩集』、第二詩集『抒情小曲集』を刊行、詩壇の地位を確立する。翌年には小説『性に眼覚める頃』を発表し、小説家としても一家を成した。主な作品に、『あにいもうと』『杏っ子』などがある。

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