玉虫と十一の掌篇小説(新潮文庫)

小池真理子/著
配信開始日: 2016/12/09
価格:539円(税込)
新潮文庫
文芸一般
作品カナ:タマムシトジュウイチノショウヘンショウセツシンチョウブンコ
紙書籍ISBN:978-4-10-144024-8
恋のさなかでも男と女はこんなにも遠い。短篇よりもみじかい「掌篇小説」の微妙なあわい。
男はもうここに戻ってくることはないだろうと女は思った――。三年間、食事をともにした男との永遠の別離を描く「食卓」他、恋によって炙り出される男と女の孤独が、かなしさとせつなさを孕んでゆらめく十一篇。短篇よりも短い「掌篇小説」には、小さく切り取られているがゆえの微妙な宇宙が息づき、無限の時間へと読む者を誘う。長篇よりもいっそう濃密な闇と静謐な光を湛えた作品集。

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小池真理子(コイケ・マリコ) プロフィール

1952(昭和27)年、東京生れ。成蹊大学文学部卒業。1995(平成7)年『恋』で直木賞、1998年『欲望』で島清恋愛文学賞、2006年『虹の彼方』で柴田錬三郎賞、『無花果の森』で2011年度芸術選奨文部科学大臣賞、2013年『沈黙のひと』で吉川英治文学賞を受賞した。代表的な長編作品に『狂王の庭』『虚無のオペラ』『瑠璃の海』『望みは何と訊かれたら』『神よ憐れみたまえ』がある一方、短編の名手としても知られ、『水無月の墓』『夜の寝覚め』『雪ひらく』『玉虫と十一の掌篇小説』『Kiss』といった短編集も多数発表している。また、エッセイ集に『月夜の森の梟』などがある。

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